服のこと、生地のこと、お手入れのこと
生地のこと (1) 麻についてのあれこれ~リネン生地の特徴~
こんにちは。スタッフのサカモトです。
『服のこと、生地のこと、お手入れのこと』学習帳の『生地のこと(1)』は麻についてのあれこれをお届けします。

風合い豊かで肌触りが良く、お洋服や生活雑貨の素材として人気の麻。homeworkingでもお洋服からエプロンまで様々なアイテムで使用しています。
麻とひとことで言っても実は多くの種類があることを知っていますか?わたしは知りませんでした…。
その種類はリネン(亜麻)、ラミー(苧麻)、ジュート(黄麻)、 ヘンプ(大麻)、マニラ麻、サイザル麻などがありますが、日本の家庭用品品質表示法で「麻」の表示ができるのは、亜麻(リネン)、苧麻(ちょま=ラミー)の2種類だけなんだそうです。
その中でもリネンは、フラックスと呼ばれる花を咲かせる亜麻の茎を原料として作られた繊維で、「人類最古の繊維」とも言われ古くから人々に愛されてきました。
今回はそんなリネン生地の特徴をご紹介します。

<リネン生地の特徴>
【1.吸水性が抜群】
リネンは吸水性に優れ、なんと綿の約4倍、シルクの約10倍の吸水性があると言われています。
【2.汚れにくい】
リネンはその繊維に含まれるペクチンという成分の効果で、汚れが染み込みにくく、天然繊維の中でもっとも汚れが落ちやすいと言われています。
【3.速乾性が高く雑菌が繁殖しにくい】
速乾性・発散性が良く、吸い取った水分を素早く外に発散してくれるので、カビや雑菌の繁殖を抑えてくれるという特徴を持ちます。
【4.丈夫で長持ち】
麻は衣料品原料の中では耐久性がもっとも強く、特に水に強く濡れると強度が増す特徴があります。
【5.使うほどに柔らかくなる】
リネン生地は、使い込むほど洗うほどに柔らかく風合いを増していきます。
【6.ロングシーズン使える】
リネンは吸湿性に優れ通気性が良いため暑い時はこもった熱を逃がし、その繊維は中が空洞で空気を含むため、寒い時は体温であたたまった空気が逃げず身体を包み込んでくれるので、四季を通して使えるのも嬉しい特徴です。

ナチュラルな風合いが人気のリネン、しなやかでさらりと心地よい肌触りや生地感の魅力だけでなく、こんなに機能的だったのですね♪
通気性が良く熱を逃がすリネンは高温多湿な日本に最適で、速乾性が高いため清潔さが必要なキッチン雑貨にもぴったり。丈夫で耐久性が強いため、気を使わずに毎日のお洗濯が気兼ねなくできるのも大きな魅力です。
リネンというと春夏のイメージがあるかと思いますが、繊維の特徴から保温性もあるため、生地によっては寒い冬にもあたたかく着ることが可能なんですね。
また使うほど月日とともになじんでくるリネン生地は、自分だけの風合いを育てていくようなそんな愛しさのある素材なのです。
古くからわたしたちの生活に寄り添ってきたリネン。その特徴を知ってますます大事に使っていきたくなってしまいました♪
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